在宅ワークのメリット デメリットは? 未経験者が押さえるべきポイント
近年では在宅ワークという言葉もすっかり浸透し、新しい働き方として着実に広がりを見せています。
従来の就労形態に捉われない自由なワークスタイルは、これから在宅ワークを始めようとする人にはとても魅力的に見えるのかも知れませんが、一方でマイナス面があることも知っておかなければいけません。
メリットとデメリットを十分に理解した上で、自分に合う在宅ワークを探すことが大切です。
在宅ワークのメリット
自宅で好きな時間に仕事ができる
在宅ワークをする上での一番のメリットは、やはりこの点に尽きるでしょう。自宅にいながら好きな時間に仕事ができるのは在宅ワークの醍醐味です。
決められた出勤時間や就労時間というものが存在しないので、1日の中で好きな時間に好きなだけ働くことができます。
通勤時間がないので時間の節約にもなりますし、通勤費用もかかりません。最近では、パソコンとインターネットさえあれば、自宅でも外で働くのと何ら変わりなく仕事ができる職種がずいぶん増えました。
自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるのは、在宅ワークの最大の魅力であり、強みでもあります。
特に、育児や介護などの事情を抱える方にとって、在宅ワークは外に出られなくても仕事ができる貴重な手段の1つとなっています。
働いた分だけ報酬が得られる
在宅ワークは個人事業主ですので、給料が完全出来高制になります。自分で働いた分だけ自分の収入になるので、好きなだけ仕事に打ち込め、その分の報酬を受け取ることができるのです。
勤め人と呼ばれる人の大半は固定給制なので、この充足感はなかなか得られません。
努力した結果がそのまま反映されることで達成感があり、次の仕事のモチベーションにも繋がります。
人間関係の悩みがない
外で働く際にどうしても避けて通れないのが対人関係の悩みです。苦手な上司や同僚と顔を合わせることなく仕事が出来るので、人間関係の悩みやストレスといったものが少なくなるのは大きな利点でしょう。
雑用を頼まれたり、他人のミスの尻拭いや余計なトラブルに巻き込まれることもないので、自分の仕事だけを自分のペースですることができます。
飲み会や冠婚葬祭関係の出費など、仕事関係の交際費が少ないことも、家計にとっては大きなメリットです。
自分の好きな仕事ができる
当たり前のことですが、在宅ワークは自分で仕事を選ぶことができます。自分がやりたい仕事をしてお金をもらうのは、外で働く場合には簡単なようでなかなか難しいことです。
自分の職業が必ずしも好きな仕事とは限りませんし、むしろそうでない人のほうが多いでしょう。仮に好きな職業に就いたとしても、組織の中で働くには自分の業務以外にもさまざまな仕事が与えられます。
余計な雑務に追われることなく、自分の好きな仕事にだけ集中できる環境は、在宅ワークならではのものといえるでしょう。
誰にでも始められる
その気になれば誰にでも始められる点も、在宅ワークの大きな魅力です。年齢制限や定年もないので、学生から高齢の方まで、老若男女を問わずに仕事をすることが可能になっています。
実際、ブログの記事作成やアンケートモニターなどの仕事は、高校生の参加も少なくありません。クラウドソーシングを利用すれば、在宅ワークの敷居はさらに低くなります。
在宅ワークのデメリット
強い責任感が必要
在宅ワークは、クライアントとの請負契約のもとに成り立っています。契約を結ぶ以上は、その業務を遂行する義務があります。一度受注した仕事は納期までに納品しなければいけません。
在宅ワークでは、この責任感をたった一人で背負うことになるのです。納期に間に合わなければ信用を失いますし、今後仕事を受注できない可能性も出てきます。
子どもが病気になったり、自分の体調が悪い時でも仕事を休めないなんていうのはざらにある話です。どんな状況でも仕事をやり遂げる自信のある人でなければ、在宅ワークは務まらないといっても過言ではありません。
一人で全部こなす必要がある
好きな仕事ができるのは在宅ワークのメリットですが、実際に仕事を引き受けるとなるとほかにもさまざまな業務が付随してきます。
具体的には、営業活動や経理作業などが挙げられます。企業では営業担当者が仕事を受注してきますが、在宅ワークの場合は自分で営業をして仕事を見つけなければいけません。
クライアントに自分を売り込み、直接交渉し、見積もりを提出して金額を決めるといった一連の流れは、在宅ワークをする上では不可欠なものとなっています。
同様に、納品や請求処理、さらに確定申告もすべて自分で行うことになります。経理業務が苦手な人は、外部の手助けが必要になってくるでしょう。
孤独感を感じることがある
基本的に、在宅ワークは自宅で1人きりで仕事をするケースがほとんどです。1日中誰とも話さないことも多く、家にこもりがちになるため、孤独感を感じてしまうこともあります。
職場の煩わしい人間関係がない反面、人と接する機会がなくなることで疎外感を持ってしまうという可能性もゼロではありません。
もともと1人でいるのが好きな方はともかく、寂しがり屋の方や1人でいると思い詰めてしまうタイプの方は要注意です。
単価が安く、収入が安定しない
在宅ワーク人口は年々増加しています。同業者のライバルも増える一方で、仕事の単価はどんどん下がる傾向が見受けられます。
そもそも企業が在宅ワーカーに仕事を依頼するのは、コスト削減が大きな理由の1つなので、通常の相場よりも安くなるのは致し方ありません。在宅ワークの一部には高収入・高単価の仕事もありますが、好条件で稼げる職種は限られてきます。
また、毎月決まった収入を得られないのも在宅ワークならではの悩みです。コンスタントに仕事を受注できるようになるまでにはある程度時間がかかりますし、仕事量にも必ず波が出てきます。
極端な話、いつ仕事がゼロになってもおかしくはないのです。在宅ワークで安定した収入を得られるようになるには、それなりの努力が必要になるでしょう。
自己管理が難しい
自由な時間に働けるという在宅ワークの長所は、同時に短所にもなり得ます。
会社のように就業時間が決められておらず、管理する上司もいないので、どうしてもダラダラしてしまいがちです。
仕事をついつい後回しにして納期に間に合わなくなった、なんて事態を避けるためには、きちんとスケジュール管理をしなくてはなりません。
さらに、自宅が仕事場になるとオンオフの切り替えが難しいです。リビングなど家族との共用スペースを仕事場にしている人は、なかなか仕事に集中しづらいですし、ついついテレビなども見てしまいます。
プライベートとの区別がつきにくくなることも、在宅ワークにおけるデメリットの1つといえます。