高時給も可能!? テープ起こしの在宅ワークとは?
在宅ワークの中には専門的な知識やスキルが必要なものがありますが、その中で比較的簡単にスキルを習得できる職種として”テープ起こし”があります。
テープ起こしは講演や会議、取材インタビューなどの音声データを聴き取り、文字に起こしてテキスト化する仕事です。事務作業系の仕事としては比較的報酬が高めなので、在宅ワークの中でも人気がある職種の1つです。
音声データの受け渡しから納品までのやり取りにはインターネットを使用する場合がほとんどで、つまりパソコン1つあればできる仕事なので、その手軽さが魅力になっています。
さらに、初心者から始めて実践で使えるスキルを習得するまでの期間がそう長くかからないことも、人気を集める理由の1つでしょう。
テープ起こしの在宅ワークは、多少の専門的なスキルが必要
しかし、いくら初心者でも覚えやすいとはいえ、プロとしてお金を頂いて仕事ができるようになるにはある程度のレベルが求められます。
音声を聴き取ってテキスト化するだけなら誰にでもできそうな気もしますが、テープ起こしには「素起こし」「ケバ取り」「整文」といった専門的な技術が必要です。
音声をそのまま文字に起こすのが「素起こし」、その中から「あー」とか「えー」といった音声や「うんうん」などという相槌を取り除くのが「ケバ取り」という技法になります。「整文」は、ケバ取りした文章を喋り口調から読み物としての文章に整形することをいいます。
これらの技術は、1日や2日では覚えることができませんので、通信講座や独学で基本を習得する必要があります。
テープ起こしの仕事はどれくらい稼げるの?
テープ起こしの報酬は、主に2種類の形態に分かれます。
テープ(動画)1本単位での報酬
時間や文字数に関係なく、テープ1本を起こしたらいくらになるという計算方法です。
収録時間の長さによって相場は変わりますが、独立して個人で仕事を受注している人なら60分のテープで1~2万円ぐらいになるでしょう。
60分のテープを起こすのには熟練のプロでも数時間かかるので、時給単位にすれば2,000円前後、慣れていない人でしたら1日~数日かかりますので時給は数百円程度になります。
1分単位での報酬
1分のテープに対していくらという計算方法で、在宅ワークではこの形式の報酬がとても多くなっています。
1分あたり50円とするなら、60分のテープで3,000円になります。相場としては50~100円が最も多く、稼げる方なら1分あたり120~130円というケースも。
逆に、初心者の頃は買い叩かれることも多く、1分20~30円の場合もあります。
どちらの報酬形態にも共通していえるのは、クライアントから直接仕事を受注する場合とクラウドソーシングを利用する場合とでは、報酬の相場に大きな差があることです。
クラウドソーシングですと、60分テープの1本単位の相場は2,000~3,000円前後となり、決して割りのいい仕事とは言えなくなります。テープ起こしの報酬は、受注先や受注形態、テープの長さによりピンキリといえるでしょう。
テープ起こしの仕事に向いている人は?
自分で考えながら文章を作成するライティングの職種と違い、テープに流れている音声を聴きとって文章にするだけなら、自分にもできそうと思う人も多いでしょう。しかしその実、テープ起こしは向き不向きが非常にはっきりしている仕事です。
まず始めに、テープ起こしは国語力がなければ始まりません。面と向かって喋っている人の声を拾うのは簡単なことですが、録音された音声から言葉を拾うのは想像以上に大変なものです。
声の大きさや息継ぎのタイミング、その人の喋り方やクセ、さらには方言やイントネーションの違いなど、うまく聴き取れないことが多々あります。元から語彙の豊富な人でなければ、わからない言葉が出てくる度に調べる必要がありますし、全く別の言葉にすり替わってしまう可能性もあります。
さらに、テープ起こしには集中力が必要です。
話し手の言葉を一言一句聴き逃さないよう注意し、少しのミスも出さないよう配慮しなければいけないので、マメな性格で根気強いタイプの人に向いていると思われます。
逆に、大雑把な人や面倒くさがりの人には向いていません。テープ起こしは地味で細かい作業の繰り返しなので、コツコツと努力するのが好きな方にはおすすめの在宅ワークといえます。
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